医療脱毛で永久脱毛できる?脱毛機器の種類や回数を解説!

「永久脱毛は医療脱毛だけ!」といいますが、そもそも本当に永久脱毛は可能なのでしょうか?
近年ではさまざまなタイプの脱毛機器が開発され、脱毛の仕組みや得意とする毛質・肌質などが異なります。
今回は、そんな脱毛機器についてまとめてみました。
目次
永久脱毛の定義とは?
医療脱毛クリニックのサイトなどにある「永久脱毛」という言葉ですが、言葉どおり永久に毛が生えてこないわけではありません。
では、何を基準に永久脱毛とうたっているのでしょうか?
答えは、米国電気脱毛協会が定める定義です。
それによると、「最終脱毛から1か月後の毛の再生率が20%以下であること」。
つまり、永久的に1本も生えてこなくなるのを保証しているわけではありません。
ではなぜ、この定義で「永久脱毛」と表現するのでしょうか?
そこには歴史の浅さが大きく関係しています。
医療脱毛の歴史は20年程度しかなく、長期間にわたる脱毛効果のデータがありません。
症例データがまだ十分ではないため、永久に生えてこないと断言できないのです。
しかし永久脱毛の定義を満たす脱毛法は、理論上、半永久的に脱毛効果を維持できるので、
期待してもよいでしょう。
永久脱毛はニードル脱毛だけ?医療脱毛とエステ脱毛は?
現在の脱毛方法には、大きく分けて3種類あります。
ニードル(針)脱毛とレーザー脱毛、そしてエステ脱毛(光脱毛)です。
同じ脱毛でも施術方法や効果は異なるので、料金の安さだけで決めず自分に合った脱毛を選びましょう。
永久脱毛の定義にもっとも近いけど、ニードル脱毛はリスクが多い!
3つの脱毛方法の中で、もっとも永久脱毛の定義に近いのはニードル脱毛です。
ニードル脱毛とは、毛穴に針を挿入して電気を通し、毛の再生力を失わせる脱毛法のこと。
ひとつひとつの毛穴に対して確実に施術できるので、永久脱毛の定義もクリアできます。
しかし毛穴は大量にあり、すべてを処理するには時間も手間もかかります。
また、痛みが強いので長時間の施術に耐えるのは精神的にも肉体的にも大変です。
ニードル脱毛は確実に毛をなくしたい部位に限定し、残りをレーザー脱毛でまとめて処理するのがおすすめです。
レーザー脱毛でも永久脱毛が可能!
医療脱毛で現在主流となっているレーザー脱毛は、メラニン色素にのみ反応する特殊なレーザーで毛根を破壊して脱毛を促します。
ニードル脱毛よりも痛みが少ないうえ、広範囲をまとめて脱毛できるので負担が少ないのが特徴です。
医療レーザー脱毛機器がおすすめな理由5選!ツルツルお肌を目指そう
しかし、レーザー脱毛が開発されたのは1996年。
20年ほどの歴史では効果の維持を証明できるほどの症例データがないので、ニードル脱毛と同様の確実性を断言できる根拠がありません。
それでも毛根を破壊することができる以上、レーザー脱毛でも永久脱毛はほぼ可能です。
ちなみに医療脱毛で使用する機器は、さまざまなメーカーから発売されています。
永久脱毛の効果が期待できるのは厳しい審査基準や豊富な臨床データをもとに認定を受けたものに限られます。
認定を受けていないからといって効果が期待できないとは断言できませんが、より確かな安全性や脱毛効果を得たい場合は、認定されている脱毛機器がおすすめです。
エステ脱毛で永久脱毛は不可能?
エステサロンでおこなう光脱毛では、得られる効果が脱毛ではなく一時的な抑毛・減毛にとどまります。
毛にダメージを与えるメカニズム自体は同じでも、医療脱毛のように毛根を破壊できるほどの強い照射パワーはありません。
毛根を破壊することは医療行為になるので、医師や看護師がいないエステサロンでは受けることができないのです。
エステ脱毛では弱い光を当てて毛根に少しずつダメージを与えていくため、施術回数も医療脱毛に比べると多くなりやすいです。
永久脱毛に使用する脱毛機器の種類
さまざまな脱毛機器の名前を耳にすると思いますが、医療脱毛業界で使われている機器は大きく4つに分けることができます。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較し、もっとも自分に合っている脱毛機器を見つけることで、スムーズなクリニック選びに役立ててください。
熱破壊式アレキサンドライトレーザー
波長 | 755nm |
メリット | ・剛毛に効果的・シミやくすみの改善・美白効果 |
デメリット | ・色素が薄い産毛への効果は低い・地黒肌や日焼けした肌には照射不可 |
主な脱毛機器 | ジェントルレーズPRO/ジェントルマックスプロ(+ヤグレーザー)/クラリティツイン(+ヤグレーザー) |
日本の医療脱毛業界でもっとも広く使われている機器です。
毛の発生源である毛乳頭や幹細胞を破壊することで、脱毛効果を促します。
また、もともとはシミやあざの治療に活用されていたレーザーなので、脱毛だけでなくさまざまな美容効果も狙えます。
熱破壊式ダイオードレーザー
波長 | 800~810nm |
メリット | ・照射口が広く、施術時間が短く済む・照射面が長方形で打ち漏れのリスクが少ない・アレキよりも痛みは少ない |
デメリット | ・地黒肌や日焼けした肌への照射不可・産毛や白髪は効果が出にくい |
主な脱毛機器 | ライトシェアデザイア/ライトシェアデュエット/ベクタス |
日本では2番目に多くシェアされている脱毛機器で、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの特徴が備わっています。
アジア人の肌に合うように作られているため、ほかの脱毛機器で満足な効果を実感できなかった人もダイオードレーザーなら脱毛効果を得やすいかもしれません。
熱破壊式ヤグレーザー
波長 | 1,064nm |
メリット | ・根が深い剛毛もしっかり脱毛できる・色素沈着の部位にも照射できる・冷却装置付きでジェル不要 |
デメリット | ・産毛は効果が出にくい・痛みを強く感じる場合がある |
主な脱毛機器 | ジェントルヤグレーザー/ジェントルマックスプロ(+アレキサンドライトレーザー)/クラリティツイン(+アレキサンドライトレーザー) |
ヤグレーザーは主で使うよりも、アレキサンドライトレーザーと組み合わせて使われることが多い機器です。
黒いメラニンを対象としているのはアレキと同じですが、皮膚表層のメラニンには反応しにくいので色素沈着や日焼けした肌にも照射可能です。
ただし、メラニンへの吸収率は低く、色素の薄い産毛への脱毛効果は低いといわれています。
蓄熱式ダイオードレーザー
波長 | 810~940nm |
メリット | ・ほぼ無痛・地黒肌や日焼けした肌にも照射可・産毛や白髪にも効果的 |
デメリット | ・抜け落ちるなどの目に見える効果はない |
主な脱毛機器 | メディオスターネクストプロ/ソプラノアイス・プラチナム/DePiLiGHt |
毛根細胞を破壊することで脱毛を促す熱破壊式とは違い、蓄熱式は毛根細胞に栄養を送る組織の「バルジ領域」を破壊対象としています。
バルジ領域は毛根細胞よりも皮膚表面に近いうえ、温めながら破壊するので熱破壊式ほど強いパワーを必要としません。
そのため、「医療脱毛なのに痛くない!」を実現することができるのです。
バルジ領域が破壊されれば毛根に栄養が届かず、毛が生えてこなくなるというわけです。
ちなみに熱破壊式ではメラニン色素に反応するよう作られていましたが、バルジ領域はターゲットが異なるので肌が黒くても照射可能となっています。
医療脱毛なら何回で永久脱毛できる?
毛周期がある以上、どんなに効果が高い医療脱毛でも1回の施術で完了するわけではありません。
また脱毛を進めていくと、両ワキは生えてこないのに脚の毛はまだ生えてくるというような、部位によって効果の現れ方に差が出るということも珍しくないのです。
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では、果たして何回で永久脱毛できるのでしょうか?
チェックして、契約時の参考にしてください。
効果の現れ方が部位によって異なる理由は?
毛は「成長期・退行期・休止期」を繰り返すことで生え変わります。
このサイクルを毛周期といい、脱毛するにあたってとても重要なポイントとなります。
脱毛でアプローチできるのは、メラニンを豊富に含む成長期の毛のみ。
退行期と休止期はメラニンをほとんど含んでいないので、照射しても脱毛効果は得られません。
また、脱毛効果の現れ方が部位によって異なるのは、部位ごとに毛周期のサイクルが違うからです。
各部位の毛周期の目安は、以下の通りになります。
毛周期 | 成長期の毛の割合 | |
ワキ | 2~3か月 | 30% |
VIOライン | 1.5~2か月 | 30% |
顔 | 1~2か月 | 20% |
脚・腕 | 1.5~2か月 | 20% |
ワキとVIOラインが脱毛効果を実感しやすいのは、剛毛以外にも成長期の毛の割合が多いことも関係しています。
毛周期はホルモンバランスと密接に関係しているので、睡眠不足やストレスなどが原因で周期が乱れることもあります。
脱毛効果をしっかり得るためには生活習慣の見直しも重要でしょう。
全身脱毛の場合、何回コースがおすすめ?
各部位の毛周期を参考にすると成長期の毛は全体の20%程度なので、100%にするためには単純に考えても5回の施術が必要となります。
【脱毛の疑問】毛周期は一緒じゃない?部位別の毛周期をまとめて解説
ただ、毛周期の乱れによって5回では足りない場合もあるので、心配な人は6回コース以上を選ぶとよいでしょう。
まとめ
- 永久的に生えてこないとは断言できないが、理論上は可能
- 永久脱毛できるのはニードル脱毛だが、リスクが高い
- 毛根を破壊する医療脱毛でも永久脱毛はほぼ可能
- エステ脱毛で永久脱毛はできない
- 毛には「成長期・退行期・休止期」のサイクルがある
- 脱毛でアプローチできるのは成長期の毛のみ
- 医療脱毛で全身脱毛をするなら、5~6回の施術がおすすめ
歴史が浅い医療レーザー脱毛は、理論上は永久脱毛が可能であっても症例データがなく断言することができません。
しかし毛根を破壊できることは確かなので、十分期待することはできます。
これからクリニックを選ぶ人は、評判や口コミだけでなく導入している脱毛機器の種類もチェックしてみてください。
脱毛機器によって得意とする毛質や肌質はそれぞれ異なるので、自分に合ったものを選ぶといいでしょう。